わたしの叔父さん
監督 フラレ・ピーダセン
DVD
Amazon prime(2024年5月13日現在サービス適応内)
(ほぼ同名の邦画作品もあるようです。内容は別物のようです)
※今回の当ブログはネタバレを含みます。また、セリフの少ない映画のために、映画を一番よくご紹介できるよう、いつもと構成を変えてあります。
あらすじ
クリスは叔父さんと暮らしている。身体が少し不自由で、日常生活に支障をきたしている叔父さんとだ。
広い牧場。何十頭という牛を育てている。
その仕事のほかに、毎日、クリスは叔父のご飯を作り、服を着替えさせ、と、世話をする。イライラすることも多い。
クリスは若い。恋もする。別の農園で働き、教会で讃美歌も歌っている青年。デートの日、クリスは叔父さんを同伴させた。
彼女にはむかし、夢があった。獣医になりたかったのだ。
町の獣医に気に入られていて、今度コペンハーゲンで講演をするが、聞きに来ないか、と誘われる。
叔父さんを心配する。彼は行ってきたらいい、と言う。
そして、講演会場へ行く。おじさんに電話をしても出ない。
叔父さんは、病院に運ばれていた。
彼への愛により、クリスは、叔父から離れないことを決意する。夢も恋人も捨てて。
語りのミニシアター
クリスは叔父さんにキツく当たることもあるけれども、
彼のことが好きみたいですね。
ぜったいに、見捨てたりはしない。
少女の時に父親が
ショックな亡くなり方をして、
叔父さんに育ててもらったのよね?
よほど愛を感じていたのかな?
どうなんでしょうか?
愛というものは、
「愛されている」「愛している」
と思わなくても
いつのまにか生まれていたりしますもの。
特に家族というのは、そのあたりはあいまいなのでは。
そっか。
あたしも、
お父さんを愛してるって
言ったことはないわ。
考えたこともないわね。
それでも、恋人ができたとき、
獣医への道が開かれそうになったとき、
いつでもクリスは叔父さんを見捨てませんでした。
この心理が、正直に言いますと、
ぼくには理解できませんでした……。
親が大事でも、
いつまでも一緒にいなければならないというのが……。
ばかねえ。だって叔父さんは、
体が悪いでしょう?
彼は言うわ。クリスに、
お前だっていつまでもここにいるわけじゃない、と。
それでコペンハーゲンに行くわけだけれども。
叔父さんが入院して、
離れられないことに気付いたのよ。
ひとりぼっちにはしたくないのよ。
???
まあ、理屈ではない、のね。
合理的な道だけを進むというのも難しいと思うわよ。
とにかく思ったのは、
ぼくにも甥っ子がいますが、
歳をとったときに、
お世話されなくてもいいように
気をつけようとは思いました(または、施設に入らないように)。
主観視点で、やはり、
(社会的なことは語らないとして、日々の日常の生活の中で)
「自由」には生きれなくなる。
お世話してくれてる人の感情に振り回される。
もちろん、
その人もお世話してる人に振り回されているのだけど。
この映画は、姪と叔父さんのことだけど、
親が、自分が、老いたらどうなるのかということを、
とても突きつけてくると思います。
ハッピーエンドではないだけ、
よほど迫るものがあると思うわ。
じっさい、愛がお互いにあるとしても、
相手の人生を壊すことにはなりたくないわよ。
問いかけてきますね。
そういう意味でこの映画は筋だけわかっても、
「理解」はできないのだと思います。
物語を受け止めて、ラストまで来たときに、
胸に去来する得体の知れない不安感。
そしてもしかしたら、うちに生まれる何かしらの決意。
ぜひそれを映画本編を見て感じてください!!
下記より、映画「わたしの叔父さん」のプライムビデオへのリンクです。
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