人を利用する行為が得をするのでしょうか? 一方で人のためを思って行動する人がいる。どちらを選ぶにしろ、相手はだいたいあなたのそこをわかっている。(グリーンブック 映画 primevideo)

映画

グリーンブック
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prime video(2024年4月29日サービス適応内)

世の中を生きるということは、たいへんなことだと、誰もが小さなときからでも思ったのかもしれない。

そこで生きかたをつくってきたのだとおもう。人それぞれの、生存競争をたくましくしてきたのです。生物の種というものが、例えば、自分が捕食されないために、大きなサメにくっつく小さな魚だったり、子育てという尊くも難事であることをしないために、他の鳥の卵を巣から落として、自分の卵をその親に育てさせる鳥だったり、そんな様々な生存戦略をしていて、人間もさまざまに生きていきます。

この映画の主人公たちは、とにかくも、「誰かを利用する」という生き方をしようとは考えないのです。

いや、生きるためにはしました、劇中で。けれども、その行為に激しく嫌悪感を思ったりもするのです。

この映画はいわれなき差別を受けながらも気高く生きようとした男と、彼が弱気になりいろいろなことを「あきらめている」のを「なぜだ?」と励ます男、その二人の友情譚です。

あらすじ

アメリカ。1960年代。

ナイトクラブで働くトニーは、その店で暴力沙汰が起これば、それを解決するのが役目だ。ある日同じように「殴って終わり」にすると、そのひとは、ナイトクラブのオーナーにとって、ないがしろにできない大物の部下だった。

しばらく店は閉店。彼は、ある男の2ヶ月間の旅行の間、運転手をするという職を得た。

ボスは、ドクター・シャーリー。黒人のピアニストだ。南部への演奏旅行。車で回るのだった。

行く先々の貴族たちの前での演奏。シャーリーは、一見ていねいに扱われるが、白人専用の施設は使わせてもらえない。道中のホテルさえ、明らかに粗末な作りの「黒人用」を使うしかないのだ。

(成功しているという意味で)黒人に受け入れてもらえず、(黒人という意味で)白人から本当には受け入れてもらえないシャーリーの苦悩を前に、トニーは、何かと助けようとする。彼の持ち前は暴力だ。脅す、殴る。彼は相手の心を変えようとしたりはしない。シャーリーを軽く扱う相手に、おかしいだろ? ちゃんとしろ! そうでないならぶん殴るぞ! この調子。

深く根付いた偏見は生半可では取れないし、一方的にひどいあつかいをうけるのを受け入れるのも屈辱だ。そういう意味では、彼の暴力は一つの解決法とは言える。

演奏最終日。

VIPと呼ばれながらも粗末な部屋で待たされるシャーリー。そこと同じ建物内にあるレストランを使うのを禁止され、彼らは仕事をキャンセルして、家路についた。

トニーはたぶん、旅行のあいだ、気分が悪かっただろう。そういう感覚の持ち主だ。シャーリーは深く傷ついただろう、覚悟の上だったとはいえ。

そしてこの旅行で、それぞれの得たものは、お互いに対する強い友情だった。だから、物語のラストで、あなたはうれしくなると思う。

相手のひどい無碍な扱いには慣れている……。それな。

南部の貴族たちは、いい音楽を聴くためにシャーリーを利用していただけ。自分たちとは、違う存在だと、確実な線引きをしていました。それを知っているシャーリーは、なかなか(白人の)トニーに心を開こうとはしなかったのです。トニーは強かった。相手の弱さを強く叩き直した。もちろん、シャーリーも強くはありました。しかし、あまりに繊細でまた傷つきすぎていたのです。

トニーは差別する人たちとたたかい、シャーリーは自らのうちにある(さまざまな意味での)差別とたたかいました。それは、世の中を変えるような大きなことではありません。ただ、二人はそれぞれに、自らの誇りを貫いたのです。

ポイントを一つ挙げるとしたら

トニーの、「あえて語らない」というところを意識しながら見ると、あなたの人格に活かせる部分があるかもしれませんね!

《ささる言葉》

「殴って何の得があった?
暴力は敗北だ。
品位を持つことが勝利をもたらすのだ」

「グリーンブック」劇中のセリフより抜粋

劇中において、

トニーの暴力は確かにシャーリーの自尊心を守りました。

けれども、シャーリーはそれをダメだというのです。

暴力は敗北する。

それが、現実化し、二人はそのために窮地に陥ったりしました。

でも、たたかうしかないじゃない?

逃げないとしたらよ? 

人間の生まれで一方的な差別だったら、それはひどいわ。

確かにひどいですよね!! 

ぼくは、差別の「問題」を語れるほどのことを知りません。

 
ただ、経験上、(殴る蹴るなど直接的なものに限らず)

暴力を報復のために行なっても、待っているのは、

「自らの惨めさを思うこと」だけでした。

 
つまり自分の「品位」を落としたことへの後悔です。

品位が勝利になるというのは、 

自分に誇りを持てて、
その心が強くなることだと思います!!

 
暴力を使わないことは、その品位を持たせてくれるのです!!
 

暴力をしないというとき、

ぜひ、シャーリーの言うように、
品位を持っているのだと意識してみては!!

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アリサカ・ユキ

ぼくはずいぶん長い間とても弱かった。勝手な自己主張の上手い人たちに、いろんなやり方でいいように扱われていました。

物語からほんとうの強さというものを知りました。それは、なにかをわかること、そして、それへのやさしい想像力で得ることもできる、ということ。ぼくは卑怯な人に抵抗できるようになった。優しい人の味方になれるようがんばれるようになった。

あなたを翔けさせる素晴らしい物語たちを伝えたいです。

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管理人はトランスジェンダーであり、トランスエイジです。

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